Brilliant Audio Laboratory
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FaseBookに投稿した物を、一部抜粋してまとめています。
2021.7.8
FT-101BSをWARCバンド対応にしたのが、もう4年前とは。
その後、やはりVFOのドリフトが気になるので、FV-101をゲットしてこれをDDS化する計画を立てました。
FV-101はゲットできたのですが、時間が取れなくて現在に至るというわけです。
今日、FV-101をばらして、どのようにDDS化するか、考え始めました。
とりあえず、VFOのメカ部分を取り外して、ロータリーエンコーダに取り換える算段は付きましたが、さてこの先順調に進むでしょうか。
2021.7.14
ハードウエア的には、どのようにしてロータリーエンコーダーを取り付けるかがポイント
でしょう。
ロータリーエンコーダーは秋月電子で調達したノンクリックタイプ(90円)が有るのですが、
ノブがDカットになっていて、メインダイヤルとの接続が面倒そう。
信頼性もちょっと不安です。
ジャンク箱をあさったら、VRのようなロータリーエンコーダーが見つかりました。
おそらくIC-970DについていたRIT用のものなので、そこそこ信頼性は有りそうです。
とりあえずVFOのシールドケースを少し加工して取り付けてみました。
ギヤが組み込まれていた板の穴を大きくしないと、ロータリーエンコーダーの軸が通りません。
リーマーで拡大しましたが、意外と柔らかく、簡単でした。
しかし、ロータリーエンコーダーの軸が短くて、フロントパネル
まで届きません。
そこで、ギアVOXのフロント側にロータリーエンコーダーを
取り付けてみました。
うまくギアBOXの間に収まりましたが、今度は軸が長すぎて、
メインダイヤルが出っ張ってしまいます。
VRではよくやりますが、軸を10mm程、カナノコでカットしました。
なんとなく、うまく取り付け出来ました。
フロントから見たら、こんな感じです。
VFOのケースと一体化した様子です。
ロータリーエンコーダーをわざわざ減速して回す必要は無いのですが、軸合わせもバッチリなので、まあ良しとしました。
次は液晶ディスプレーの固定方法です。
手持ちに秋月電子のSC2004CSLB-XA-LB-Gが有るので、
これを取り付けることにします。
20文字×4行なので、周波数だけでなくいろいろ表示
できそうですが、後で考えます。
VFOのフロントパネルは2重構造になっていて、後ろ側
のシャーシに穴を開ければ表面からは全く見えず、FBです。
長さ10mmのスタットを皿ビスで固定しました。
VFOのエスカッションとちょうどぴったり高さが合います。
液晶ディスプレーユニットを取り付けたところです。 とりあえず、組み立てて、全体像を確認してみました。
2021.7.21
DDSのユニットは、2017年と、2018年のハムフェア自作コンテストで使用した、CQ出版社のデジタル周波数シンセサイザ基板を使うことにします。
最初からそのつもりでしたが、雑誌の在庫を確認して取り寄せることが出来ました。
(簡易的なSSGとして作ったのが有るので、それをばらそうかとも思ったのですが。)
これで、ソフト的にもかなり手抜きが出来そうです。という事で、回路図を起こしてみました。
2021.9.24
だいぶ時間がたってしまいましたが、とりあえずDDSを動作させてみてます。
ところで、FT-101は外部VFOもですが、ダイヤルを右回転させると周波数が下がる方向で、どうも違和感が有ります。
何も考えなかったら、右回転でDDSの周波数が上がる形になってしまいました。
ですが、さらに考えたら、FT-101ではVFOの発振周波数が上がると、送受信周波数は下がるのでした。
単に周波数表示の問題なんですが、いろいろ面倒。
機能のアイデアですが、本体のVFOの周波数を外部VFO側で測定できるので、本体のTX.EXTの時、
その周波数をDDSにコピーして発振させることは出来そうです。
私のソフトのスキルで出来るかどうかは別の話ですが。
そうすると、本体のVFOの周波数をデジタル表示させる事も可能な訳で、この方向でアイデアをまとめてみようと思います。
2021.9.29
オリジナルのダイヤルカバー越しに液晶表示を眺めてます。
中央のラインが有るのですが、少し液晶の表示とのズレが
気になります。
うまく数字の表示の間に持ってこれれば、周波数表示の
コンマは不要かも。
とりあえず、外部VFOとしては、動作するようになりました。
本体の周波数を測定する部分はこれからトライします。
で、VFOポジションは本体の周波数測定ポジションとして、
CH1~CH4はどうするかですが、チューニングステップ(TS)
の切り替えで、10,100,1K,10KHzとでもしようかと思ってます。
2022.4.7
あれから随分と時間がたってしまいました。
何故か、本業の依頼と、修理の依頼が途切れず、全く手を付けることが出来ませんでした。
やっと昨日あたりから、修理品がすべて片付いたので、FT-101Eと組み合わせて動作させてみました。
一応ちゃんと動作し、さすがDDSだけあって、安定度も全く問題なしなんですが、一つ大問題が有ることに気が付いてしまいました。
周波数の表示が、本体のLSB、USB、CWのモードを知るすべがないので、実際のキャリア周波数とズレてしまう事です。
さて、どうしたものか。
2022.05.05
DDS-VFOのその後
ずっと止まっていたFT-101の外付けVFOのDDS化に取りかかります。
とりあえずは動作するところまで出来ていたのですが、いろいろと問題が見えてきたので、新しいトピックとします。
まず、使用したDDSはトランジスタ技術の別巻「ディジタル周波数シンセサイザ基板」についてきたDDS基板です。
オリジナルでは20MHz位までの正弦波が1Hz刻みで出力できます。
出力は50Ω負荷で0dBm以上出ます。
DDSのICはAD9834でクロック周波数は75MHzです。
まず、最初に気が付いたのは、外付けVFOとして使用した時の表示周波数の件です。
FT-101本体にはモードの切り替えが有り、CW、LSB、USBでBFOの周波数が変わります。
周波数を正確に知るには、マーカーを動作させ、ゼロビートになる位置で、VFOのメモリ板をずらして0に合わせます。
これは、外付けVFO使用時も同じです。
ところが、DDSにしたので、周波数が直接数字で表示されてしまい、モードによっては実際の周波数と違う数値表示になってしまいます。
これの対策としては、本体と同じく外付けVFOにもモード切り替えスイッチを追加して表示周波数をいじるのが正解でしょう。
ただ、外付けVFOにスイッチを追加するのは、デザイン上やりたくありません。
SELECTスイッチをモードスイッチにしてしまうことも考えたのですが、ダイヤルを回したときの周波数変化のステップ切り替えに使っており、悩むところです。
そこで考えたのは、私がこの外付けVFOを使うときは、主にSSBで交信しラグチュウする為だろうという事です。
であれば、FT-101本体の各バンドの水晶発振子の周波数を調整して、LSBもしくはUSBを使用するバンドで正確な周波数を表示できるようにすれば良いという考えです。
次に気が付いたのは、外付けVFO使用時、受信ノイズが大幅に増加している事です。
これは、VFOの出力にノイズ成分が多く含まれている為でした。
しかも、周波数を1Hz変えるだけで、大幅に増減します。
VFOの出力をスペアナで確認すると、ノイズレベルのフロアが高いというよりも、周波数毎にいろいろな成分が発生している感じです。
そこで、オリジナルのDDS基板についているLPFをBPFに変更して、8.7MHz~9.2MHzのみを通過させる事としました。
オリジナルのLPFはカットオフ周波数25MHzの7次チェビシェフです。
改造前のノイズレベルは、内臓VFOに比べてDDSを動作させただけで3~4dB悪化し、外付けVFOで受信すると22~28dB悪化していました。
という事で、これからLPFのBPF化に挑戦します。
続く・・・・かな?
2022.05.06
BPFの設計
右の写真はオリジナルのLPFの特性。
基板上にLが3つ付いているのを生かすと、3.3uHなので、
特性インピーダンス50Ω、中心周波数8.95MHz3dB帯域幅3.8MHz
なら実現できそうである。
この時の計算値は、C1,C3=140pF、C2=233pF、C=352pFである。
従って、C1、C3=150pF、C2=220pF、C=33+330pFとした。
入出力インピーダンスを50Ωに合わせると、希望通りの性能が得られた。
実際は入出力インピーダンスが200Ωなので、かなり特性が劣化する。
実際のインピーダンスに合わせる為には、33uHのインダクタが必要という事で、
たまには秋葉原に調達に行ってこよう。
特性インピーダンス50ΩのBPFの特性。
かなりいい感じではある。
しかし30MHz以上のレベルがおかしいのは、測定がいい加減だからだろう。
こんな感じで、測定しているので。
実際は、入出力インピーダンス200Ωにする必要が有ります。
簡易的に測定してみたら、こんな感じでした。
とりあえず、動作させてみてノイズがどうなるか確認してみます。
インピーダンスを合わせるには、33uHのインダクタが3個必要なので、
午後は秋葉原へ行く予定。
上記は、B.P.F.に改造した時の回路図です。
実際にFT-101に繋いでみました。
予定通り、DDSVFOの電源を入れてもノイズの上昇は無くなりました。
周波数を変えても無数のビートが発生する事も無くなりました。
ただ、DDSVFOの出力レベルがかなり下がってしまったので、SN10dB感度が10dBほど悪くなりました。
BPFの特性インピーダンスを200Ωにすれば、出力レベルがアップするので、どの程度改善するか、楽しみです。
それでもレベルが足りなければ、DDSユニットの出力アンプのゲインをあと3~6dBは上げられるはずです。
調達した、チップインダクタでBPFを組み立てたのですが、特性が全く出ません。
インダクタの値が違っているのかと調査したところ、自己共振周波数が6MHzあたりに有ることが判りました。
これじゃ、特性が出るはずも無く、今度はもう少し大きなサイズのチップインダクタを調達してみます。
2022.05.31
という事で、今度は通販で調達しました。
元々付いていた、3.3uHのチップインダクタと同じサイズの物です。
さすがに今度はそこそこの特性が得られましたが、挿入損失が
かなり有ります。
後ろに元々VFOについているアンプを繋ぐ必要が有りそうです。
もっとも、外部VFOの時だけ、DDSの出力を生かすため、
このアンプでON/OFFする予定だったのですが。
外部VFOよりの信号レベルが、1Vp-p以上ないと、
受信感度が低下するようです。
元々外部VFOに付いているアンプで増幅すると、
十分な信号レベルが得られるのですが、
どうやらDDS回路が発生するデジタルノイズも増幅しているようで、
SN感度が非常に悪くなりました。
アクティブフィルタによるBPFでは、十分ではないようです。
そこで、IFTを2個組み合わせて、パッシブなBPFをVFOのアンプの
後に挿入してみました。
これで、デジタルノイズは完全にカットできたようで、
内臓VFOとの感度差は全く無くなりました。
という事は、わざわざDDSユニットのLPFを改造する必要は
無かったのかもしれない。
今となっては、確認出来ませんけど。
とりあえず、IFT2個はVFOのアンプ基板の横に取り付けました。
2022.06.01
LCのBPFの特性をチェック。IFT間の結合コンデンサを5pFから
18pFに変更して、出力レベルを確保しました。
これで、送信出力も内部VFOとの差が無くなりました。
後は、本体側の周波数調整で、一応外部VFOとしての
ハードウエアの動作は完了。
残るは、本体のVFOの周波数を測定して、外部VFOに取り込む
ソフトの開発だけど、出来るかな?
これが出来れば、TX.EXTポジションにしておけば、送信時の
ドリフトをまったく気にしなくて良くなるのだけど。
2022.06.02
またまた、方針変更を余儀なくさせる事態が。
本体の各バンドの水晶振動子を調整して、周波数表示を一致させるつもりでしたが、Loバンドの水晶振動子の周波数を約1.5kHzほど
シフトさせると、発振停止してしまうことが判りました。
やはりUSBとLSBを表示部に教えてあげるしか無い事態に。
さて、どうしよう。
2022.06.17
FV-101のDDS化で、本体(FT-101)のVFOの周波数を測定するソフトを検討中。
本日やっと、測定できるところまでたどり着いたと思ったところで、LCD表示が出なくなった。
これは、ソフトの変更でEEPROMに書きこみ過ぎて、PICマイコンがおかしくなったかと思ったのですが、原因はLCDモジュールの不良でした。
ちょっと電圧高めの3.5Vで動かしていたからでしょうか。
それとも、アンプの作成を後回しにして、直接SGで本体のVFO信号の代りを入力していた性でしょうか。
それなら、PICマイコンが壊れるだけで、LCDにはダメージは行かないはず。
仕方が無いので、秋月で再度LCDモジュールを通販にて購入。
月曜日までに届かないかな?
で、周波数表示の件ですが、CHスイッチでLSBの100Hz、1KHz、CWの100Hz、USBの100Hz、1KHz、の切り替えとしました。
VFO:LSB 1KHz CH1:LSB 100Hz CH2:CW 100Hz CH3:USB 100Hz CH4:USB 1KHz
本体で、内部VFO選択時にFV-101で本体のVFO周波数を測定し、その周波数をDDSに設定する事で、FV-101の周波数をダイヤルで大きく変更する必要は無いと判断したためです。
さらに本体で、TXのみ外部VFOポジションにすれば、受信周波数=送信周波数となり、かつ送信時はDDSの安定した周波数になるという、当初の目論見通りの結果となる筈、なんですが。
まだまだ、苦戦が続きそうです。
2022.06.21
FT-101の外部VFO、DDS化の続き。
昨日秋月からLCDユニットが届きました。
今回は白のバックライトにしました。
前のは緑で電流が500mAも必要という変な奴で、もったいないので、
その電流でVFOを動かしてました。
今回のは40mAなので、回路を変更して、普通な感じになりました。
とりあえず、本体の周波数を測定して、表示が出来るようになりました。
2022.06.28
プログラムはど素人なので、うまく外部VFOに切り替えが出来ず、手間取りました。
何とか、目論見通りの動作が出来るようになりましたが、外部VFOで周波数を大きく変えた時に、
うっかり内部VFOに切り替えると、外部VFOの周波数が内部VFOの周波数に変化してしまいます(そのように作ったので、当たり前ですが)。
まあ、TX.EXTポジションで運用すれば、送信時のみDDSになるので良いのですが、これだと、単に周波数のデジタル表示器みたいで、今一な気もする。
あと、EXTポジションにしておくと、電源を切って入れ直したとき、一度内部VFOの周波数を読み込ませないとうまく動作しません。
もう少し、検討が必要です。
とりあえず、FT-101BSの50W改造品が5年前にTSSで許可を得ているので、電波を出してみることにします。
実際に電波を出すと、何か不具合が見つかるかもしれないし。
2022.07.05
FT-101BSを久しぶりに通電したら、出力が50Wくらいしか出ない。
TSSに出したときはもう少し出ていたのだが。
とりあえず、FV-101を接続して7MでCQ出したら、2局と交信出来た。
その後、このFT-101BSは18Mにも電波が出せるように改造済みなので、ダミーロードに繋いで出力を調整中。
そしたら、いきなりヒューズが飛びました。
50W化した時にヒューズを交換してなかったからかも。
で、やはり本体の周波数が即FV-101の周波数になってしまうのは考えなおした方がよさそうです。
そこで、FV-101のVFOインジケータの所を照光式のプッシュSWに交換して、
これを押したときだけ本体の周波数をコピーするようにしてみようかと思います。
2022.07.15
FT-101の外部VFO、DDS化の続き、多分最終回。
外部VFOの周波数を本体周波数に一致させるスイッチを追加しました。
場所は、VFOインジケータの場所に秋月で購入した照光プッシュスイッチを入れ替え。
本体VFO動作時にこのスイッチを押すと、押している間EXTVFO表示となり、周波数がコピーできます。
これで、外部VFOらしくなりました。
実際に運用してみると、TXEXTポジションにしておいて、送信直前に周波数をコピーして、
受信は本体VFOでいじれる方が使いやすい気がします。
外部VFOだと、本体のRITも使えないので。
下記は、現状最終回路図です。